麻縄のなめし方について

麻縄とは植物由来の繊維を束ねたものであり、日本では古くから様々な祭事などに用いられてきた神聖な道具です。
そしてそれは今SM緊縛の世界で特によく利用されており、これを上手く管理することは緊縛の道を志す者にとって避けては通れない道となっています。

今回ここではそんな麻縄の管理方法で最も重要な工程、麻縄のなめし方について詳しく解説していきます。

質の悪い麻縄が持つ危険性を理解する

麻縄は冒頭にも書いたように植物性由来であり、これを湿気の多い環境で長く放置すると、自然とそこにはカビやダニが繁殖するようになります。
ましてやその縄が人体に触れた経験を持つならば、体液の影響を受けてさらに劣化が激しくなるでしょう。

また、通常市販されている麻縄の多くは、さまざまな薬剤や油などで汚れており、それをそのまま緊縛に用いるのは肌にとって良いことではありません。
以上のように麻縄が持つ様々な危険性を理解すると、当然ですが思いつくのは麻縄の消毒と洗浄、その必要性です。

麻縄は緊縛調教に用いる場合、ただ市販されているものをそのまま使ったり、適当に放置しているだけでは危険であるということをまずは知っておく必要があるでしょう。

よく煮て乾かし清潔に

麻縄をなめすためにまず最初にすべきことは、縄を鍋の中などで煮ることです。
ただ洗濯機で洗うのではなく、高温の水を内部深くに浸透させ、煮沸殺菌と洗浄を同時に行うことが重要です。

よく煮た麻縄からは驚くほどの量の不潔な成分が染み出てくるのが目でみて分かることでしょう。
そしてよく煮たあとは水ですすいで冷やし、脱水したあとでゆっくりと乾かします。

これら一通りの作業をする際には、縄がねじれて歪まないようによくよく気を付けておく必要があるでしょう。
煮沸や洗浄、そして乾燥などの手順には特にこれといって正しいとされている細かな方法は確立されていません。

そのため煮る時間は2時間程度、といったことや、感想は必ず先端に重りを付けて、などと各自自分なりの工夫や研究を日々重ねています。
そういった研究等の努力を自分自身で日々行っていくことは麻縄のなめし方を覚えていく中で重要であることも覚えておきましょう。

油を塗り込み余分な毛羽を焼く

縄を清潔に出来たなら、次はその感触を柔らかく滑らかにするためにも油を塗り込んでいきます。
ここで用いる油としてもっとも人気があるのは馬油であり、これはドラッグストアや化粧品の専門店で手に入るものを利用すると良いでしょう。

ベビーオイルやオリーブオイルと違って動物性ではありますが、馬湯は独特の艶と肌に優しい滑らかさを麻縄に与えてくれるため、麻縄をなめすのに最も適した素材だと言えると思います。
手でべとべとにならない程度に油を塗り込んだあとは、縄の表面に出来た毛羽を火で焼き落とします。

火傷や火事に気を付けながら、あまり神経質にならずさっと目立つ毛羽だけ焼き落とす気持ちで終わらせておくと良いでしょう。
あまりに火を通しすぎて縄が焦げてしまったり固くなってしまうと、これまでの努力が無駄になってしまう場合があるため気を付けておいてください。

メンテナンスと実際の使用感を重視する

ここまでに解説した麻縄のなめし方を実践できたなら、あとはその縄を実際にSM調教の中で利用を試してみるようにしてください。
実際使ってみると毛羽が多すぎてチクチクするといったことや、異臭がしたり縄が弱くなっているということが分かったりもするものです。

そういった麻縄のなめし方の甘さや問題について、自分自身経験で学んでいくことが何より大切です。
また、調教の安全性をより高めるためにも、実際に麻縄を調教に用いたあとは必ず使用後のメンテナンスをするように努めてください。

ただ縄の表面の汗や油分を少しふき取ったり、弱くなった縄の部位を切り取ったり、縄の強度を確認するなど、最低限のメンテナンスを日々続けているだけで麻縄の寿命は大きく変わってきます。
麻縄のなめし方と保管、メンテナンス方法は一生研究し続けることができるほどに深い魅力を持っているため、SM緊縛に興味を持つすべての男女にその研究を続けて行ってほしいと思います。

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